- 症例実績のお知らせ
- PRP-FD注射24,200症例突破※
※当グループ調べ(2015年11月〜2024年9月)
PRP-FD注射とは
PRP-FD注射とは、身体にもともと備わる自己治癒力を一時的に高めることで、損傷や痛みの改善を目指す治療法です。自分の血液中の血小板から分泌される、傷の修復に働く物質だけを特殊な技術で取り出し、患部に注入します。
メリット
自己治癒力を 高められる |
傷を治す能力が一時的にアップするため、慢性的な痛みにも有効です。 |
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注射だけで行う ひざ治療 |
手術や入院が不要なので、治療直後から日常生活に戻ることができます。 |
リスクの少ない 治療法 |
自分の血液成分を体内に戻す方法で、重い副作用は認められていません。 |
デメリット
効果の出方に 個人差がある |
ひざの重症度によっても異なり、安定した効果が得にくいことがあります。 |
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痛みを伴う こともある |
反応痛の出にくい治療ですが、痛みや腫れ、熱感の出るケースもあります。 |
公的保険が 利かない |
自由診療で取り扱われる治療法なので、保険診療の注射と違い10割負担となります。 |
治療の流れ
まず、50mLほどの採血を行います。献血での採血量(200mL)の4分の1という少量なので、貧血の方でも問題ありません。採取した血液はその日のうちにCPC(細胞加工センター)に輸送。専用の設備で精製され、3週間後にクリニックにて注射する流れとなります。治療に伴う痛みはほぼなく、歩いてご帰宅いただけます。
痛みが改善される理由
血液に含まれる血小板には、止血したり、傷を治したりする働きがあります。自己治癒力の正体がこれに当たるのですが、正確には血小板から分泌されている、組織の修復を促す物質(=成長因子)の作用によって起こります。
PRP-FD注射は、この成長因子だけを特殊な技術で取り出して患部に注入する治療です。関節内は血流がなく自己治癒力が生み出されにくい環境ですが、成長因子を直接注入することで、この力を一時的に高めることができます。その間に痛みの原因となっている関節内の炎症が抑えられたり、組織の修復が促されるため、つらい症状が改善されるのです。
成長因子の種類と作用
PRP-FD注射に含まれる成長因子は1種類ではありません。複数の有効物質を関節内に送り込むことができ、大きくわけて次の3つの作用がもたらされます。
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コラーゲンの産生
骨や軟骨や靭帯などの形成に関係するコラーゲン。組織を修復する上でも重要な成分です。
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細胞を呼び寄せる
修復で重要な働きをする細胞たちを、呼び寄せる成長因子も含有。痛みの改善に働きます。
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修復が促進される
細胞分裂を活性化させる成長因子によって、治癒を促す働きが一時的に高まるとされています。
治療にかかる費用
PRP-FD注射の費用については、料金ページにてご案内しております。また、当院の治療は自由診療になりますが、医療費控除制度が適応される場合があります。併せて内容をご確認ください。
よくある質問
ヒアルロン酸やステロイド注射と何が違いますか?
抗炎症作用が高いことがあげられますが、関節内の状態を改善できる可能性を持っているという点も異なります。
自己治癒力が高まっている間に修復された組織は、再度ダメージを負わなければ修復されたままです。つまり、薬剤の一時的な効果とは違って、長期的な改善が期待できます。
治療後は安静にした方がいいですか?
これまで控えていた運動をいきなり行うようなひざの酷使は控えた方が良いですが、特に安静に休む必要はなく、いつものように生活いただけます。
逆に安静にし過ぎるとひざ周りの筋力が落ちたり、関節が固まって動きづらくなったりしかねません。座った状態でひざを動かすなど、適度な運動を行った方が関節への負担軽減につながります。治療後にはそうしたアドバイスも具体的に行っておりますのでご安心ください。
安全性は問題ありませんか?
自分の血液を使用するため、副作用のリスクが少ないことはお話しましたが、治療の際の衛生面も徹底して安全な治療に努めています。
また血液からの精製過程は、厚生労働省の認可を受けた細胞加工センターに依頼。保管や輸送なども含め、しっかりした管理体制のもと行われています。
出典
- [1] ∧Lior, L., et al. PRP for Degenerative Cartilage Disease: A Systematic Review of Clinical Studies. Cartilage. 2017 Oct;8(4):341-364.
- [2] ∧Dai WL, et al. Efficacy of Platelet-Rich Plasma in the Treatment of Knee Osteoarthritis: A Meta-analysis of Randomized Controlled Trials. Arthroscopy. 2017 Mar;33(3):659-670.
- [3] ∧Shen, L., et al. The temporal effect of plateletrich plasma on pain and physical function in the treatment of knee osteoarthritis : systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. J Orthop Surg Res, 12(1) : 16, 2017
- [4] ∧青戸克哉ほか Platelet-rich plasma療法の基礎 整・災害(57): 965-970; 2014.
- [5] ∧齋田良知ほか 障害の違いによる選択的PRP療法 整形外科最小侵襲手術ジャーナル (88): 74-78, 2018.
- [6]
∧
横田直正ほか 変形性膝関節症に対するplatelet-derived factor concentrate (PFC)とPRP関節内注射療法の臨床比較研究 第18回再生医療学会総会
- [7] ∧J Araki, et al. Optimized preparation method of platelet-concentrated plasma and noncoagulating platelet-derived factor concentrates: maximization of platelet concentration and removal of fibrinogen. Tissue Eng Part C Methods. 2012 Mar;18(3):176-85.